「昔から畑として使っていない土地なので、非農地証明ができませんか?」
農地転用のご相談の中で、このようなご質問を受けることがあります。
しかし、「現況が農地ではないように見える土地」であっても、すべてが非農地証明の対象になるわけではありません。
今回は、非農地証明ができる場合と、できない場合について解説します。
そもそも非農地証明とは?
非農地証明とは、
「現在、その土地は農地ではない状態になっている」
ということを農業委員会が判断・証明する制度です。
例えば、
- 山林化している
- 原野化している
- 長年耕作されていない
- 農地として復元することが困難
といったケースが対象になります。
非農地証明ができる代表的なケース
代表的なのは、
① 自然に森林化してしまった場合
です。
例えば、
- 何十年も耕作していない
- 木が生い茂っている
- 竹林化している
- 人力や農機で耕作できない
といった状態です。
農林水産省の通知でも、
「森林の様相を呈しているなど農地に復元するための物理的条件整備が著しく困難な場合」
には、農地に該当しないものとされています。
一方で、非農地証明が難しいケース
注意が必要なのは、
人為的に農地ではない状態にした場合
です。
例えば、
- 勝手に盛土した
- 資材置場として使用している
- 無断で造成した
- 許可なく駐車場にした
といったケースです。
このような場合は、農地法上の「違反転用」と判断される可能性があります。
なぜ人為的なものは難しいのか
農林水産省の「農地法の運用について」という通知では、
農地法4条・5条違反と認められる場合は、農地に該当するか否かの判断を行わない
とされています。
つまり、
「違反転用の疑いがある土地については、非農地証明で処理しない」
という考え方です。
そのため、
- 人為的な造成
- 無断転用
- 許可を受けていない土地利用
については、非農地証明ではなく、農地法4条・5条許可の問題として扱われることがあります。
「現況が農地でない」=必ず非農地証明できる、ではない
ここは誤解されやすいポイントです。
依頼者の方から、
「もう畑じゃないんだから非農地ですよね?」
と言われることがあります。
しかし、実際には、
- なぜ現在の状態になったのか
- いつ頃からその状態なのか
- 人為的なものか自然荒廃か
などが重要になります。
最後に
非農地証明は、
「現在農地ではないように見える」
だけでは判断できません。
特に、
- 盛土
- 資材置場
- 駐車場
- 造成
- 宅地化
などが関係する場合は、農地法上の問題が生じることがあります。
当事務所では、農地転用・非農地証明について、事前相談から対応しております。
鳥取県西部・島根県東部で農地に関するお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。

