親や親族から農地を相続したものの、まだ相続登記をしていないというケースは少なくありません。
そのような状態で、
- 農地を売りたい
- 駐車場にしたい
- 資材置場として利用したい
- 家を建てるために転用したい
と考えたとき、「相続登記が済んでいないと農地転用はできないのでは?」と不安になる方も多いです。
結論:相続登記未了でも農地転用は可能な場合があります
結論から申し上げると、相続登記が済んでいなくても農地転用申請が可能な場合があります。
現在の登記名義が亡くなった方(被相続人)のままであっても、相続人であることや、相続人全員の意思確認ができれば、農地法の許可申請を進められるケースがあります。
ただし、これは「相続登記が不要」という意味ではありません。
5条申請の場合は特に注意が必要です
農地転用には主に、
- 農地法4条申請(所有者自身が転用する場合)
- 農地法5条申請(売買・贈与・賃貸借など権利移転を伴う場合)
があります。
このうち、農地法5条申請では、転用とあわせて所有権移転などが関係してきます。
そのため、許可後は速やかに相続登記を行い、そのうえで所有権移転登記を進める必要があります。
つまり、
相続登記未了でも申請自体はできる場合があるが、最終的には登記整理が必要
ということになります。
大山町で求められる例
例えば大山町では、相続登記未了の農地について申請する場合、次のような資料が求められることがあります。
- 被相続人と相続人との関係がわかる戸籍謄本・除籍謄本
- 遺産分割協議書
- または、申請者以外の共有者全員の持分放棄書
- または、申請者以外の共有者全員の同意書
これにより、「本当に申請する権限があるのか」「他の相続人との調整ができているのか」を確認する流れになります。
実務的には先に相続登記がおすすめです
必要書類が揃うのであれば、実務上は先に相続登記を済ませてから農地転用を進めた方がわかりやすく、手続きもスムーズです。
理由としては、
- 名義関係が明確になる
- 申請書類が整理しやすい
- 後の売買・融資・建築確認にも進みやすい
- 相続人間のトラブル予防になる
といった点があります。
相続人が多い場合・連絡が取れない場合は要注意
相続人が多数いる場合や、一部の相続人と連絡が取れない場合は、農地転用以前に相続手続きの整理が必要になることもあります。
このような案件は、農地転用と相続の両面から検討した方が早く解決することが多いです。
まとめ
相続登記していない農地でも、転用申請が可能な場合はあります。
ただし、ケースによって必要書類や進め方は大きく異なります。
特に、
- 相続人が複数いる
- 売却予定がある
- 駐車場や資材置場にしたい
- 名義が昔のままになっている
このような場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
鳥取県西部、島根県東部、その他山陰地方全域で農地転用や相続農地のご相談があれば、お気軽にご相談ください。

