「コンビニは農地に建てられるのか?」・・・この疑問を解決したいと思います。
農地転用が厳しく制限される「甲種農地」や「第1種農地」においても、例外的に転用が認められるケースがあることは、あまり知られていません。実は、コンビニはその代表的な例外のひとつです。

農地転用の許可は、農地法の運用に関する「立地基準」と「一般基準」に照らして審査されます。
このうち立地基準については、農地法施行規則第35条第4号が根拠となります。ここでは、以下のような文言があります。

「流通業務施設、休憩場、給油所その他これらに類する施設」

この「これらに類する施設」として、コンビニエンスストアは長年の運用上、該当すると判断されてきました。そのため、立地基準上の例外施設として扱われることが多く、甲種農地や第1種農地であっても許可される可能性があります。

もっとも、立地基準を満たしていても、「一般基準」も同時に満たす必要があります。特に重視されるのが、「当該施設の設置が、周辺農地の営農に支障を及ぼすおそれがないか」という点です。

たとえば、コンビニは通常1階建てで高さもそれほどなく、駐車場を併設する形式が一般的です。
これにより、通風や日照への影響は比較的小さいと評価されることが多いです。また、建物周囲が駐車場となることから、近接する農地との物理的距離も一定程度確保されることが予想されます。

雨水についても、既存の側溝に誘導されるか、必要に応じて排水設備が整備されることになります。
汚水については、地域のインフラ状況に応じて下水道接続または浄化槽設置が検討されます。
こうした排水・衛生設備が適切に計画されていれば、周辺農地への悪影響は回避できると考えられます。

さらに、造成によって地盤はコンクリートなどで整備されるため、泥などが流出して農地を汚染する、といったことも起こりにくいとされます。

このように、用途によっては農地転用が難しいとされる立地でも、計画内容や対策次第で許可が下りる可能性は十分にあります。
ただし、実際の判断は各地域の農業委員会によって異なる場合もあるため、早い段階で農業委員会事務局や行政書士などの専門家に相談することが重要です。