鳥取県の多くの自治体では、農地転用の申請を行う際に隣接農地の耕作者の同意書の提出を求められます。

この同意書は、転用計画を円滑に進めることや、転用後のトラブルを未然に防ぐことを目的としたものです。

法律上、「同意書がなければ絶対に農地転用が許可されない」というものではありません。しかし、実務上は提出を求められるケースが多く、円滑に手続きを進めるためには重要な書類といえます。

今回は、この同意書を取得する際に押さえておきたいポイントをご説明します。

ポイントは「隣接農地への影響」

土地の所有者には、自分の土地を利用する自由があります。

しかし、その自由は無制限ではありません。農地転用では、隣接する農地の営農に悪影響を及ぼさないことが重要なポイントとなります。

例えば、

  • 排水によって隣の農地に水が流れ込まないか
  • 盛土によって土砂が流出するおそれはないか
  • 農作業のための通行に支障が生じないか
  • 日常の営農に支障を与えない計画になっているか

といった点について配慮する必要があります。

同意書の協議も「営農への影響」が中心

隣接農地耕作者とお話をする際も、基本となるのは営農への影響をどのように防ぐかという点です。

「排水対策をしてほしい」「土砂が流れないようにしてほしい」など、営農への影響を防ぐための要望は、十分に検討すべき内容といえます。

一方で、農地転用とは直接関係のない事項についてまで条件を求めることは、本来の同意書の趣旨とは異なる場合があります。

話し合いが難航した場合は

ほとんどの場合は、転用計画の内容を丁寧に説明することでご理解いただけます。

しかし、中には双方の認識に違いがあり、話し合いがなかなか進まないケースもあります。

そのような場合は、当事者同士だけで結論を急ぐのではなく、早めに農業委員会事務局へ相談し、適切な進め方について助言を受けることが大切です。

農地転用は、許可を取得することだけが目的ではありません。転用後も地域の皆様と良好な関係を築きながら土地を利用していくことが重要です。

そのためにも、隣接農地耕作者への丁寧な説明と誠実な対応が、スムーズな農地転用への第一歩となります。